ドクターブログ
2025-11-28



【歯根破折による即時インプラント埋入の症例紹介】
今回は、左上5番(小臼歯)の歯根破折が原因で、即時インプラント埋入を行った症例をご紹介します。
治療期間をできるだけ短くしたいというご希望もあり、
抜歯と同時にインプラントを埋入する“即時埋入”という方法を選択しました。
■ 術前の状態(Before)

こちらが来院時の状態です👇
見た目は大きな問題がないように見えますが、噛むと違和感があり痛みが出ている状況でした。
レントゲン・CTで精査すると、
歯の内部で大きな亀裂(歯根破折)が疑われる状態。
破折した歯は基本的に保存が難しく、
“抜歯 → インプラント”が最も予知性の高い治療となります。
■ 抜歯してみたら…実は歯が完全に割れていました
実際に抜歯をしてみると、
歯の根が大きく縦方向に割れている「歯根破折」が確定しました。

破折歯は進行が早く、
- 腫れ
- 骨吸収
- 痛みの慢性化
につながるため、早めの対応がとても大切です。
今回は周囲の骨の状態が良好だったため、抜歯したその場でインプラントを埋入する“即時埋入”**が可能でした。
■ 即時インプラント埋入(同日処置)
抜歯したその穴(抜歯窩)を利用しながら、
適切な位置・角度・深さをミリ単位で調整してインプラントを埋入。
即時埋入のメリットは…
- 通常より 治療期間が短縮できる
- 骨や歯ぐきの 形態が維持されやすい
今回のケースも問題なく埋入でき、初期固定もしっかり得られました。
■ 治療後の状態(After)
こちらが治療後の写真👇

腫れも最小限で、インプラント周囲の歯ぐきも非常に良い状態で治癒しています。
今後は、
- インプラントの安定期間(数ヶ月)
- 上部構造(セラミック)の装着
- 噛み合わせの微調整
という流れで、自然な噛み心地と美しさを回復します。